2羽の雄鶏が産んだ最高のビール!醸造所とタップルームが1つになった「ドヴァ コホウチ」へ

完璧な生ビールを醸造し、注ぐ技術も結集させた「Dva kohouti(ドヴァ コホウチ)」へ。

店内には、醸造所とタップルームが1つ屋根の下にあり最高の1杯を楽しむことができます!

創始者は、プラハ市内でも有名なレストラン「Lokál(ロカール)」のオーナーでありマスターバーマンである Lukáš Svoboda氏と、Pivovar Matuškの醸造長 Adam Matuška氏の2名。

「Pivovar Matušk」といえば、横浜ベイブルーイングの鈴木氏が「チェコの師匠」と呼んでいた Martin Matuška氏の醸造所のはず・・・!

「ビールを醸造する人と注ぐ人は、仲良くしてはいけない!」という話を伺いながら、醸造所見学させていただきましたので店内の様子と合わせてご紹介したいと思います。

Special thanks!!
↓↓
Mr.Vít ŠPÍŠEK

Dva kohoutiへの取材セッティング及び通訳は、チェコ在住のコーディネーター Vít(ヴィート)さんが行ってくれました!ありがとうございました。

チェコ語と日本語の通訳やツアーコーディネートなども行っていますので、ご興味あればぜひ公式ページをチェックしてみてください!

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ドヴァ コホウチのビールを楽しもう!

「Dva kohouti」を直訳すると「2羽の雄鶏」になりまして、創始者であるLukáš Svoboda氏と Adam Matuška氏のことを指しています。

「Dva kohouti」のロゴは赤と青の半円が組み合わさって1つの円になっているのですが「マスターバーマン(注ぎ手)と醸造家が1つのビールを作り上げている」という意味が込められているんだとか。

  • ビールを作ってる時は温度が高い・・・赤色
  • ビールを提供するときは冷たい・・・青色

そして、色にもちゃんと意味がありました。

店内の様子。写真奥に見えるタンクがある場所が醸造所で、写真右手側にタップが並びます。
タップの前にはお客さんが並びます!

店内は、タップルームと醸造所が1つになっています。

最大の特徴は、なんといってもビールの鮮度でしょうか!目の前で醸造されたビールをその場で飲めるんですから、鮮度抜群というかこれ以上にない鮮度というわけです。

最短距離で最高のビールを楽しんでくださいね。

また、自社ビールだけでなく地方のマイクロブルワリーのビールも提供していまして、プラハにいながら新しいビールとの出会いも可能となっています。

ちなみに、テラス席が非常に広く開放的で、基本的には外の方が賑わっていました!

親切に色々対応していただきました!
特別に「注ぎ」も体験。「バイトしなよ!」というお褒めの言葉も。笑
左:ハラディンカ(Hladinka)、右:シュニット(Šnyt)

今回、特別にビールを注ぎ体験までさせていただいたのですが、その時に教わったのが以下の通りです。

これが、うまいビールをうまいビールとして提供するための最低条件!

  1. タッピングで50%美味しくなる。(それをしっかり意識する)
  2. グラスは、綺麗に洗って冷やしておかないといけない。
  3. ビールのスタイルによって、ベストな温度を見極めビールごとに温度を細かく調整する。(1番冷やしてるのはIPAで2℃。ダークビールで7℃くらい)
  4. 泡は、指3本分が基本

タッピングにおいて忘れてはいけないのが、ロカールチェーンを作り上げ ドヴァ コホウチの創始者でもある Lukáš Svoboda氏。

ハラディンカやシュニットといった注ぎ方を当初より提唱しており、チェコの絵本「Dášenka(ダーシェンカ)」の作家である Karel Čapek が1936年にシュニットとハラディンカのシステムを新聞に掲載したのがきっかけで広がっていったんだとか。

うまいビールはここで作られている!

タップルームとの間に壁はなく、1つの空間で醸造&タッピングが行われています。

タップルームと醸造スペースの間には、チェーンの仕切りがあるだけ。

醸造所併設のレストランはたくさんあると思いますが、ここまで仕切りが少ないお店は初めて見たかもしれません。

WE BREW THE LOCAL LAGER IN THE MORNING AND THE BARTENDERS OPEN THE TAPS IN THE AFTERNOON.(公式ページより)

朝は醸造し、午後からタップを開く。

非常に効率的ですね。

ドヴァ コホウチの店長に、色々教えていただきました!

今回は、店長に醸造所を案内していただきつつ、冒頭にも書いたこだわりなども教えていただきました。

醸造所としては決して大きいわけではないと思いますが、プラハの繁華街でここまでこだわった1杯をしっかりと提供できるお店もきっと少ないことでしょう。

まずは原料となる麦芽の倉庫へ。

この醸造所では1回当たり1,000リットルのビールの醸造が可能で、その原料や機材がギュッとつまっています。

そして、ここの全ての醸造システムは創始者であるAdam Matuška氏が設計したものなんだとか。

お店では、自店舗用のタンクビールと樽ビールの2種類を用意している模様。
ビール醸造におけるメインの樽。左右の樽を行き来させ、麦汁を作っていきます!

この2台の樽を使い、ビールの素となる麦汁(麦芽糖)を作っていきます。

主に左側の樽で加熱を行い、右側のフィルター付きの樽でゴミを取り除いていくとのこと。

この2つの樽を行き来させ、途中でホップなどを加えまた加熱し、フィルターにかけ仕上げていきます。

仕上がった麦汁を、30分以内に90℃から25℃へ冷やし、イースト菌を入れて寝かせます。

この時「神様と共に」と祈りながら醸造用の樽に移すんだとか。

ビールを寝かせるタンク

実は、季節によって寝かせる期間が変わるそうで、味わいにも変化が。

ラガーの場合、冬は3週間ほど寝かせるそうです。味わいもバランスが非常に良く程よい苦みがあり、色は黄色に近い色になります。

夏場は、12日間寝かせます。色はオレンジ色に近く、味わいも尖った印象になるんだとか!

タップルームの後ろ側に、醸造されたビールがずらり。

出来上がったこだわりのビールを、より美味しい状態で提供するために「タッピング」と「ビールの状態管理」が必要不可欠。

冒頭にも書きましたが、ここからは注ぎ手の出番というわけですね。

  1. タッピングで50%美味しくなる。
  2. グラスは、綺麗に洗って冷やしておかないといけない。
  3. ビールスタイルによって、ベストな温度を見極めビールごとに温度を細かく調整する。
  4. 泡は、指3本分が基本

うまい1杯をありがとうございました!

美味しい1杯を仲間と楽しもう!

ヴィートさんと Na zdraví!

今回の取材では「ビールはソーシャルイベントだ!」という話もあり、チェコの方々のビールとの向き合い方なんかも体験できて、非常に有意義な時間を過ごさせていただきました!

仲間とうまいビールを飲むのは楽しいですよね。

というか、ビールを飲むのにネガティブな要素はいらないですよね?!

楽しくて美味しい1杯をぜひ楽しんでください。

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