昔ながらの製法や製造設備ごと残っている製品を残していきたい。チェコ雑貨の輸入卸販売を手がける志村さんインタビュー

Interview

チェコ雑貨を中心に、欧州エリアの魅力的な製品を取り扱うマインドアーチスツインターナショナルの志村さん。

昔ながらの製法や製造設備ごと残っている製品」ということにこだわり、輸入卸販売を手がけています。

志村さんは製品そのものの魅力はもちろんのこと、もう1歩踏み込んだ視点でチェコ雑貨の魅力を日本国内で広げてきました。

現在は、商社・商品コーディネーターをメイン事業としつつ、その傍ら自店舗での販売もスタート!

チェコ雑貨が並ぶ用賀(東京)のオフィスにお邪魔して、お話を伺ってきました。

本日のお相手

マインドアーチスツインターナショナル 志村さん

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チェコ雑貨との出会い

nocco
お時間いただき、ありがとうございます!まず、チェコ雑貨との出会いについて教えてください。
志村さん
私は、20代の頃から商社に勤めていまして、主に機械式時計の輸入卸業に携わっていました。その兼ね合いもあり、若い頃からヨーロッパエリアにはよく行っていたんです。

27歳くらいの時だったかな?

チェコの「プリム(PRIM)」というメーカーの機械式時計を輸入しようと思い当時の担当者と話していたのですが「古臭い機械式の時計は規模を縮小し、革新的なクォーツ時計に力を入れていく。」ということで、その時は輸入を断念。

しかし、それがチェコ雑貨との初めての出会いだったと思います。

その後は、時計の商社を転々とし40代で独立。現在に至ります。

プリムの機械式時計。左の2本はアンティーク商品になります。

nocco
チェコの時計とはまた珍しいですね。私は、今回店舗にお邪魔して初めてみたかもしれません。
志村さん
そうだと思います。日本では、近年まであまり流通していませんでした。

独立後は商社時代の経験を生かし、商品コーディネーターとしてスイスやドイツを中心にヨーロッパの時計メーカーや職人たちと日本の商社を繋ぐ仕事をしていたんです。

そんな仕事をしている中で「そういえば、過去にたくさん良いものに出会ってきたなぁ。」とふと思い出し「商社」としての仕事を増やしていきました。

そこからは、自分が考える「魅力的な製品」にこだわって輸入するようになりました。

本格的にチェコ雑貨の輸入卸をスタート!

店舗には、チェコ雑貨を中心に製品がずらり

nocco
商社としての働き方に変わり、どのような部分にこだわっていったのでしょうか?
志村さん
「昔ながらの製法や製造設備ごと残っている製品であること」という部分にこだわりを持って製品をセレクトしています。

現代は、あらゆる製品がコンピューター制御によって数値化されたモノに溢れています。ご存じの通り、日本でも革新すれば旧来の製法は排除されてしまいますよね。

しかし、過去の製法がなければ現代のように進化していないので、何故これほど技術革新したのかを説明する上で、旧来の製法や工作機械も保護されていて良いと思うのです。

日本人さえも忘れかけているそれが、チェコには多く残っているんです。

製品の素晴らしさだけでなく、それを産み出す往年の工作機を日々メンテして維持していることと、熟練職人から若者へ古典的な技術を伝えていることによって、昔ながらの製品が現存しているのだと思います。

このような技術を忘れ去られてしまわないように伝えられる製品の輸入がセレクトのポイントです。

nocco
「古き良きもの」を支える「昔ながらの製法や製造設備」。前者にフォーカスが当たることが多いですが、後者も確かに重要な部分ですよね。
志村さん
そうなんです。

ただ、メーカーとの交渉には苦労する部分もありました。

独立して改めてプリムへ訪問し、話を聞いてみたところ「日本には良い時計があるのに、なぜチェコの田舎の時計に興味があるんだろう。」と、かなり警戒されていたそうです。当時は、チェコの産業に様々な国が参入してきていたのでその影響もあるのでしょう。

20代の頃に出会ったプリムは、クォーツ時計の発展を目論んでいました。

しかし、最終的に日本の性能と価格には勝てないと判断し、自社製のこだわりの機械式時計を作り続けていたんです。

初めは「日本で売ってみよう!」と話しても「部品をバラして、技術を取られるんじゃないか・・・」と不安がっていましたが、サンプルをちゃんと買い取って日本での販路も作り、徐々に信頼を獲得していきました。

百貨店で開催された「プリムフェア」のパンフレット作成や、原爆ドーム(広島県物産陳列館)の100周年記念・オリジナルウォッチのデザインから開発までも手がけたそうです。

nocco
国を跨ぎ信頼を獲得するのは、想像以上に大変ですよね。時計以外の製品だと、やはりチェコといえばガラスビーズなどでしょうか?

ブリキのおもちゃメーカー「KOVAP(コヴァップ)」

志村さん
ブリキのおもちゃメーカー「KOVAP(コヴァップ)」は、今注力しているメーカーの1つです。

日本だけでなく欧州でも希少な存在となったブリキのおもちゃ工場がチェコに現存します。

チェコ北部の Semily(セミリ)という町で、半世紀以上も昔の工作機械をメンテナンスしながらブリキのおもちゃを作り続けています。

そして、その流れもありエリア的に近かったヤブロネツ・ナド・ニソウにも立ち寄り、ガラス工場を巡ってビーズやボタンの輸入も行っています。

趣味で広がるチェコ雑貨の魅力

nocco
志村さんが考えるチェコ雑貨の魅力について教えてください。
志村さん
チェコ雑貨は、良い意味で古さが魅力的だと思っています。

「先進的」に相反する魅力が、チェコ雑貨にはあると感じるんです。

最先端のものや流行のデザイン、ヴィンテージ感を模造したものなど、”今っぽいもの”がどんどん増えている中だからこそ「チェコの古き良き魅力」に注目してほしいですね。

私自身も、プラハなどの観光都市で取り扱いのない製品を探すべく、色々な方を通じて田舎町の職人さんを紹介してもらい、その魅力を体感することができました。

普通に観光しているだけでは出会いにくいチェコの魅力がまだまだあります。だからこそ、私が考える「魅力あるチェコ雑貨」を日本でも広めていきたいと考えています。

あと、先日のチェコフェス(2021年開催)に参加して感じたのですが、様々な趣味を通じてチェコの魅力が幅広い年齢層へ広がっていると思うんです。

nocco
趣味で広がると言いますと?
志村さん
今回のチェコフェスでは、鉄道関連のグッズがたくさん売れました。

「チェコの鉄道が好き!」という方ももちろんいらっしゃいましたが「(チェコに限らず)鉄道が好き!」という方もたくさんいらっしゃったと思います。鉄道関連グッズをきっかけに、チェコにも興味を持ってくださいました。

また、正規代理店を勤めている「カレル・ゼマン ミュージアム」のグッズなどもかなり興味を持っていただきました。

チェコが誇る特撮映画の巨匠としてその名を知る方もいれば「このグラフィックが好き!」と言って購入してくださる方々も多かったんですよ。

志村さんの会社は、カレル・ゼマン ミュージアムのインフォメーションセンタージャパンに任命され、公式代理店としてグッズを取り扱っています。今後、鑑賞会などのイベントも行っていきたいとのこと。

nocco
チェコが好きだから知る情報もあれば、自分の趣味の延長にチェコがあったということも多々ありますよね!色々な角度からチェコを知ってくれるのは本当に嬉しいことです。

ちなみに、私はビールが好きなのですが・・・?

志村さん
チェコビール、これがまた美味しいですよね。笑

実は、飲食店からチェコビールを仕入れたいという相談もあり、ポーランドとの国境近くにあるNáchod(ナーホト)という町の「PRIMÁTOR(プリマートル)」の樽生・瓶の輸入を契約交渉しています。

日本で知名度があるチェコビールといえば、ピルスナーウルケルでしょう。なので、ピルスナーはピルスナーウルケルにお任せして、違う軸でチェコビールの魅力を届けたいと思っています。

nocco
プリマートルヴァイツェンは新橋のビアバーでゲストビールとして出ていましたが、すぐになくなってしまっていたような。

樽生チェコビールは、コアなファンも多く日本では飲める場所がかなり限られていますし、色々なところで飲めるようになると嬉しいなぁ。

期待して、お待ちしております・・・!

日本ではめったに飲めない樽生チェコビール「プリマートルヴァイツェン」をクーパーエールズで!

Special Thanks!!

「古き良き製品」には注目していましたが、その製法や工作機にまで視野を広げていた志村さん。

これからも、独自の目線でチェコの魅力的な雑貨とその歴史を日本で広げてほしいですね!

用賀の店舗では、チェコ雑貨を購入することが可能ですので気になる方はぜひ。

お時間いただきありがとうございました!( by nocco )

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