【後編】チェコの魅力は自分の趣味に合わせた旅を見つけることができること。自分にあったチェコの楽しみ方を見つけよう!

前編では、チェコ政府観光局のお仕事についてお話を聞いてきました。後編では、チェコの魅力について伺っていきたいと思います!

お相手は、引き続きチェコ政府観光局局長シュテパーン・パヴリークさんと麻生さん。

2021年8月現在、気軽に海外旅行に出られる状況ではありませんが「またチェコに行きたい!」「次はチェコに滞在してみたい!」という方が増えることを願い、活動を続けているそうです。

今回は、チェコの一般的な観光スポットの紹介ではなく、どのような旅の楽しみ方がお勧めなのかお聞きしてきました!

▼前編はこちら

Special Thanks!!→取材協力:チェコ政府観光局

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日本人は、チェコをもっと楽しめる!

nocco
局長はチェコ出身であり、上海支局・日本支局(台湾も管轄)に携わり色々な「チェコ旅行者」を見てきたと思いますが、日本人旅行者についてどのような印象がありますか?
局長
一番驚いたのは、日本人旅行者の皆さんがチェコについてより深い知識を持っていたことです。

あくまで1つの傾向ですが、日本からのチェコ旅行者の多くは30代の女性で、文化的なことに興味があり、事前にかなり調べてからチェコに行く方が多いです。

結果、入念な下調べがあるからこそ旅行者としての質が高く、ご本人の満足度もきっと高いことでしょう。

チェコは決して大きな国ではありませんが、歴史・文化・伝統工芸など1つ1つには深さがあります。だからこそ、日本の旅行者の皆さんとの相性も良いはずです。

また「チェコが初めての海外旅行!」というケースは少なく、海外旅行を複数回している中でチェコを好きになってくれる方が多いと感じています。だからこそ、チェコの空気をありのまま受け止めてくれ、チェコ本来の魅力を感じてくれる方が多いのではないでしょうか。

nocco
観光スポットも重要ですが、地元の空気感を感じたい旅行者も増えていますよね!
局長
もちろん、国ごとに趣味趣向が違いますので比較することはできませんが、旅の目的が変わってくると旅先のシチュエーションも大きく変化してきます。

例えば、中国や台湾、韓国では「フォトブック・ハネムーントラベラー」として、お城や教会など観光スポットで写真を撮る旅が人気ですね。

こういった方々は、1つ1つのスポットの深さよりも件数を重視する傾向があると思います。

チェコには15か所のユネスコ世界文化遺産と、7件の世界無形文化遺産があったり、各都市にはお城や教会が昔のまま残っていますし、相性は良いと言えるでしょう。

また、中国からは映画のロケ地を巡る「聖地巡礼旅」も人気ですね。

各国ごとに、チェコの魅力も変わっていきます。

日本の皆さんには、より深くありのままのチェコの魅力を体感してほしいと思っています!

チェコの魅力について教えてください!

nocco
チェコ出身の局長からみたチェコの魅力はなんですが?

観光スポットに限らず、率直な魅力を教えていただけると嬉しいです!

ちなみに、私は圧倒的にビールやワインといったお酒に魅力を感じています!もちろん風景や街並みも好きで、カメラを持って散策するだけでも楽しかったです。

歴史的建造物がオリジナルのまま残る オロモウツ 

©CzechTourism – フォトバンク、撮影者: UPVISION
チェコにはこのような歴史的建造物がオリジナルのまま残っている街が多くあります。写真:リベレツ
 
©CzechTourism – フォトバンク、撮影者: jurra8 / shutterstock
局長
私が考えるチェコの魅力は、歴史的建造物がオリジナルのまま残っているということでしょうか。

近隣の国では紛争や戦争といった出来事がありましたが、チェコ国内ではここ300年くらいそのようなことは起こっていません。

だからこそ、歴史的建造物がオリジナルのまま残っていて、どの都市に行っても街の中心にお城があって、古い街並みがあって、教会があって、昔ながらの風景が今でも見ることができます。

nocco
歴史や建造物が好きな方にはたまりませんね!カメラ好きにもお勧めしたい。
局長
あとは、有名観光スポットはもちろんチェックしてもらいながら、工程の何日かは「自分の好きなこと」に当ててほしいと思っています。

チェコの魅力は「自分の趣味に合わせた旅」を計画しやすいところにもあると思います。

nocco
「好きなこと」と申しますと・・・?
局長
有名観光スポットを制覇するのももちろん良いですが、何日かはぜひ皆さんの「好きなこと」「興味関心度の高いこと」が体験できる街に滞在し、その土地の魅力を感じてほしいと思っています。

ビールが好きな方であれば、例えばピルスナーウルケルの醸造所があるプルゼニュも良いでしょう。

チェコは大きく3つの地域(ボヘミア、モラヴィア、シレジア)に分かれており、それぞれビール地方、ワイン地方、スピリッツ地方と呼ばれることもあります。

風景を楽しみたいなら、ブドウとワインの故郷、世界遺産が7か所もある南モラヴィア地方。

アルフォンス・ムハやレオシュ・ヤナーチェク、ベドジフ・スメタナ、イジー・トルンカなど有名なチェコのアーティストの足跡を辿るならブルノ、リトミシュル。

チェコのかわいいデザインを見つけたり、美味しいチェコ料理を楽しむならオロモウツ、カルロヴィ・ヴァリ、チェスケー・ブディエヨヴィツェ。

どの街も魅力的ですが、その街に滞在することで日帰りでは体験できない「本当の街の魅力」を体験できるはず。

有名どころはチェックしつつ、ぜひ「その土地を感じる旅」を楽しんで欲しいです。きっと、みなさんの「好きなこと」をチェコで体験することができ、新しい旅の魅力と出会うことができると思います。

nocco
その土地を感じる旅、良いですよね。

私は地方のブルワリーを1日で4カ所巡る旅をしたんですが、どの町にもきっとライフスタイルがあり、1つの町では「この町では、アクティビティとビールはセットだ!」と言われましたね。笑

その町の楽しみ方をもっと深く体験してみたいと思いました。

「チェコの自然もぜひ楽しんでほしい!」
局長
ガイドブックを片手に、本に載っているようなスポットを巡るのも良いでしょう。

ただ、もし旅に慣れているのであれば、何も持たずに散策することをお勧めしたいです。偶然の出会い(人・レストラン・ビアバーなど)があったりしますから。

そういう楽しみ方もチェコでしてほしいですね。

プラハやオロモウツ、ブルノといった有名都市でも、公共交通機関を使わずに歩いて散策することで、新しい魅力を体験できるかもしれません。

ちなみに、プラハであれば3区、7区は地元の方も多く雰囲気を楽しめると思います。

また、私は自然を散策することが大好きなので、チェコの自然もお勧めしたいです。

地方に行かなくても、公園でビールや食事を持ってピクニックをしても良いでしょう。お城の庭園を楽しむのも良いですね。チェコには、クマなどの凶暴な野生動物がいないので、森林浴を楽しむのもお勧めです。

nocco
日本人である麻生さんからみたチェコの魅力はどんなところでしょうか?
「黒い聖母の家」と呼ばれているキュビズム様式の建物(写真右側)。ミュージアムになっていて中に入れます。
麻生さん
チェコは、日本人にとってまだまだ馴染みがない国です。「チェコってどんな国なの?」と思う方も多いと思いますが、ヨーロッパにあるものが全て詰まっているイメージなんです!

局長が話している通り「その人の趣味に合わせて楽しむことができる」というのが特徴で、自分の好きなものを求めて旅行をできることがチェコの魅力だと思います。

私は建築にとても興味がありまして、チェコには様々な建築技法で建てられた建造物があります。中でも、世界でもチェコでしか見ることができない建築様式「キュビズム様式」などももあり、すごく面白いです。

あと、チェコ料理も美味しいですね。

「茶色い料理が多い」と言われがちですし「ハンガリーなどの近隣国由来の料理」や「ソーセージならドイツ!」と他国の料理が有名なこともありますが、チェコ料理は独特なスパイスを使用したりチェコの食文化の中で発展してきた歴史もあります。

チェコの料理は本当に美味しい!ぜひ体験してほしいです。

あとは、ヨーロッパ諸国の中でも、特に安心して旅行できるというのもポイントだと思います。

代表的なチェコ料理
局長
チェコ料理といえば「お肉料理」+「主食(クネドリーキ・パン・マッシュポテトなど)」+「ソース」が、基本ですね!

また、オボツネークネドリーキ(果物の入ったクネドリーキ)やパラチンキ(クレープ)などもお菓子としてではなく、食事として食べます。日本人からすると、珍しいかもしれません。

そういった食文化もぜひ楽しんでください!

初めてチェコを旅する方にお勧めしたいポイント

筆者はビールが大好きなので、ビールとホップの聖地と言われている「ジャテツ(Žatec)」へ行きました!
nocco
初めてチェコに訪れる方に、お勧めしたいポイントはありますか?
局長
都市でいえば、大都市プラハ、温泉地カルロヴィ・ヴァリ、町そのものが世界遺産となっているチェスキークルムロフ、ビールが好きならプルゼニュ、ワインが好きならブルノやオロモウツなどのモラヴィア地方の都市がお勧めです。

その上で、やはり「ご自身の趣味に合った町」を探すのが良いでしょう。

そして、その町でその街の文化にぜひ触れてください。

ちなみに、私個人としてはチェコのスイーツをぜひ食べてほしいですね!文化的な部分だと、オペラや人形劇もチェコならではの文化を体験できると思います。

nocco
私の初めてのチェコ旅は、ビールを巡る旅でした!

しかし、まだピルスナーウルケルの醸造所があるプルゼニュには行けていません・・・。次こそは!

最後に、読者に方々にコメントをお願いします!

nocco
想像以上にたくさんの情報をいただいてしまったの、時間が全く足りませんでした・・・!チェコへ旅行できるようになったら、また細かく教えてください!

最後に、チェコファンの方々にコメントをお願いします!

局長
世の中の状況が良くなって、チェコにすぐ旅行できるようになることを祈っています。

チェコの思い出を日本に持ち帰ってきてもらい、チェコの魅力を一緒に発信していきましょう!

また、現地では飲みすぎないように注意してください!

麻生さん
いつチェコに行けるようになるかまだわからない状況ですが、多くのチェコの魅力を発信していきたいと思いますので、ぜひSNSなどチェックしてください!

また、2021年10月22日(金)から東京で、10月30日(土)から大阪にて「チェコフェスティバル」を開催いたしますので、お近くの方はぜひ足を運んでくださいませ。まずは、日本でチェコを感じてくれたら嬉しいです!

お時間いただき、ありがとうございました!

「チェコフェスティバル2021」の詳細はこちら

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