自分の強みを活かし自分にしかなれないタップスターへ!ピルスナーウルケル公認タップスター野々村さんインタビュー

その他

「醸造家がビールを醸造し、バーテンダー(注ぎ手)がビールを完成させる。」というブランド理念があり“タップスター”の育成を強化しているピルスナーウルケル(Plzeňský Prazdroj, a.s.)。

世界各国のバーテンダーがチェコ・プルゼニュで行われる「タップスタープログラム」に参加し、合格した方のみが公認バーテンダー「タップスター」として活動しています!

今回お話を聞いてきたのは、日本で活動するタップスターのひとり野々村さん。

1937年創業の老舗ビヤホール「ニユートーキヨー」に在籍し、現在はニユートーキヨービヤホール数寄屋橋本店1Fにある「Brauhaus(ブラウハウス)」の店長としてお店に立っています。

いつもなら飲みながら営業中にお話を聞くことが多かったのですが、今回は営業終了後にお時間をいただいて改めて “Tapster NONO(愛称)”にお話を聞くことに。

もうお互いに知らない顔ではないですし、同世代ということもあって話しやすい野々村さん。

「改めまして・・・(笑)」という柔らかい雰囲気の中、インタビュースタートです!

※撮影にあたり、一時的にマスクを外しています。
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グラフィックデザインをきっかけにニユートーキヨーへ

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ピルスナーウルケル公認タップスター 野々村さん

nocco
老舗ビヤホールである「ニユートーキヨー」に入るきっかけはなんでしたか?やはり「ビールが大好き!」という部分もあったのでしょうか。
野々村さん
大学卒業後は、グラフィックデザインの専門学校に通っていました。その時に、ニユートーキヨーの系列店でアルバイトをしていたんですよ。

そのアルバイト先は、当時流行っていた焼酎を200種類以上取り扱うようなお店でしたが、そこはさすがニユートーキヨー。ビールは当たり前のように美味しく、大切にされていました。

それがきっかけといえばきっかけですね!

nocco
さすがニユートーキヨー・・・!系列店とはいえ、老舗ビヤホールの名前は伊達じゃありませんね!
野々村さん
しかも、当時はアルバイトとしての通常業務をこなしている中で、専門学校に通っていたこともありお店のグラフィックデザインなども手伝っていたんですよ!

今、店長と言う立場に立って改めて思いますが、そういった広告物の製作費をお店で捻出するのは本当に難しいんですよね。でも、売りたい商品をお客様に伝えるためには大切なツール。

そこで、私が手伝っていたと言うわけです。

nocco
学生時代の飲食店アルバイトで、グラフィックデザインまでやっていたなんて・・・!ただのアルバイトではないですね。
野々村さん
そうですね。(笑)

でも、ニユートーキヨーに入社することを決めたのは、まさにこのグラフィックデザインがきっかけだったんです。

今でもこの会社の特徴だと思っていますが、非常に人情に厚いというか。当時の先輩方(社員の方々)はよく話をきてくれるし、意見も吸い上げてくれたんですよ・・・!

最終的に、そのお店の部長が「新規出店が続く時期だし、全て任せるから!入社しないか?」と言ってくれ、ニユートーキヨーへの入社を決めました。

いきなり新米に全てを任せてくれるなんて無謀というか…(笑)でも、そこでものすごく成長させてもらいましたね。

入社後は、本社で飲食デザイン全般に携わり、グラフィックツールはもちろん店舗のデザインなどにも携わっていました。

その後、河岸番外地 市ヶ谷店の店長を経て、現在のニユートーキヨービヤホール数寄屋橋本店1Fにある「Brauhaus(ブラウハウス)」の店長に至ります。

デザイン部所属時も、店舗へヘルプに行くことも多々ありましたが、84年間ビールを大切にしている会社だけあって、ビールの注ぎに対する基本的な知識・技術は自然と身につくというか、近くに熟練の先輩たちがいるという恵まれた環境でしたね。

2021年5月現在、野々村さんはブラウハウスで店長を務めつつ系列店舗のグラフィックデザインも手伝っているそうです。もともと、ブラウハウスのグラフィックツール(メニューなど)は自分で作っていると聞いていましたが、こんな経歴があったとは。

ピルスナーウルケルとの出会い

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nocco
ブラウハウスオープン時にはまだピルスナーウルケルはなかったと思いますが、ピルスナーウルケルを知ったきっかけはなんですか?
野々村さん
このようなビールに関わる仕事をしているので、ピルスナーウルケルの存在はもちろん知っていました。ただ、日本では今ほど身近な存在ではなかったですし、まさか樽生で販売することになるなんて思ってもいませんでしたよ!

そして、2017年にアサヒビールでの取り扱いがスタート。その際に「樽生やりますよ!」とニユートーキヨーに話を持ってきてくれたんです。

常々、諸先輩たちが大切にしてきた「ニユートーキヨーの美味しい生ビール」を私たちの世代の解釈でどのように表現できるか考えていました。

私はすぐに「絶対にうちのお店(ブラウハウス)を導入1号店にしてくれ!」と、会社に直談判しに行きました・・・!

「絶対に俺が大切にするから」と頼み込み、ニユートーキヨー系列店舗の導入1号店として、ブラウハウスでのピルスナーウルケルの販売がスタートしました。

nocco
そのおかげで、私も仕事帰りにピルスナーウルケルが飲めると言うわけですね!いつもお世話になっています・・・!

私のピルスナーウルケルの第一印象は、深く考えずとにかく「このビール、美味しい!」というのが率直な感想でした!野々村さんはどうでしたか?

Asia Pacific Head Tapster

野々村さんの最初の1杯を注いだ アダム。2020年は日本で活動しており、色々なところで話す機会がありました!

野々村さん
Noccoさんと同じです。

「なんて美味しいのだろう!!」

そう思いました!

ニユートーキヨーにピルスナーウルケルを導入するにあたり、ピルスナーウルケル社のAsia Pacific Head Tapsterであるアダムによる講習会があったんです。

そこで飲んだアダムの1杯が、私の最初の樽生ピルスナーウルケルになりました。まさに、最高の出会いというか。虜になりました。

nocco
「アダムの1杯に惚れた!」という知り合いがいますが、やはりヘッドタップスターの1杯は別格なんですね・・・!

タップスターになるために。

tapster NONO_04
nocco
ニユートーキヨーにピルスナーウルケルの導入が決まったタイミングで、タップスターを目指したのですか?
野々村さん
実は、当時はまだタップスターという存在を知らなくて、しかも講習会にきたアダムも「ピルスナーウルケルの社員」という紹介だったので、ヘッドタップスターだったということも知りませんでした(笑)
nocco
まさかそんなことが・・・!

てっきり「ピルスナーウルケルの導入=タップスターへの道」だと思っていましたよ。

BULVÁR TOKYO PilsnerUrquell_06

日本人初のピルスナーウルケル公認タップスター 佐藤さん(日本橋にあるBULVÁR TOKYOで撮影)

野々村さん
ピルスナーウルケルを導入して1年くらい経った時かな。

ピルスナーウルケルについて調べていたら、佐藤さんの「今から(タップスタープログラムを受けるために)チェコへ行ってきます!」というInstagramの投稿を見つけたんですよ!

その投稿を見て、初めてタップスターの存在を知りました。

その後、タップスターについて調べてみても何も情報はなく、急いでアサヒビールの担当者に連絡したんです・・・!

忘れもしません。

休日の早朝に、すぐにニユートーキヨーを担当しているアサヒビールの方に連絡し「タップスターって何ですか!?」「どうやったらなれるんですか!?」って(笑)

タップスターになるには、ピルスナーウルケル社から声をかけてもらう必要があること。

タップスターは、ピルスナーウルケルを美味しい状態かつ最高の状態で提供できる技術を持った資格のようなものであるということ。

そんな話を聞き「タップスターになりたい!」という情熱が芽生えたと思います。

とはいえ、当時はまだ日本国内での情報が少なすぎたこともあり「とにかく目立つしかない!」と考え、一生懸命売って、一生懸命美味しい状態で提供しようと努力しました!

nocco
日本国内はある程度アサヒビールさんの管轄内なのかと思っていましたが、完全にチェコのピルスナーウルケル社による判断なんですね・・・!
野々村さん
はい、そうなんです。

その後、日本からの公認タップスター第2陣の話がアサヒビールさんからあった際にも「アサヒビールとしての忖度は一切なく、ピルスナーウルケル社の判断で合格者が0人もあり得る」と言われていました。

最終的に、書類選考を経て国内最終選考に残ったのは30名くらいだったと思います。

全員がアダムと面接をし、通過した数名がチェコ本国で行われるタップスタープログラムに参加することになりました!

これは後で聞いた話なんですが、アダム曰く「nono(野々村さんの愛称)は、面接が終わった段階で合格を決めていたよ!」と話してくれたんです!

実際にタップスタープログラムで学んで分かったのですが、私の想いとピルスナーウルケルの信念・理念が同じ方向を向いていたんですよ。

偶然とはいえ、驚きましたね。

タップスタープログラムの思い出

写真提供:野々村さん

写真提供:野々村さん

nocco
初めてのチェコはどうでしたか?
野々村さん
もともとデザインを専門にしていたこともあり、チェコの風景はもちろん目に入ってくる空気の色や建物など全ての情報にワクワク・ゾクゾクしていました・・・!

何を見ても日本とは違うから、暇さえあれば散歩しながら写真を撮ってましたよ!

ピルスナーウルケルを介して、チェコという国への愛着が間違いなく強くなりましたね!

nocco
ビールをフックにチェコを大好きになる。私も同じ道を歩んでいます(笑)

では、タップスタープログラムの思い出や現地で学んだことについて可能な範囲で教えてください!

Brauhau Pilsner Urquell_01

チェコでもっとも伝統的な注ぎ方「ハラディンカ」。泡の高さが特徴的です!

野々村さん
タップスタープログラムの最後にプルゼニュのお店で研修があったのですが、泡の高さについて厳しく指導されたのを覚えています・・・。

研修先となったお店でハラディンカを注いだのですが、それまでとてもキュートで可愛らしく笑っていた女性スタッフがフッと真顔になって「やり直し。」ということが何度も何度もありました。

とにかく、最初はビールの流量スピードが速く注ぐのに苦労しました。

ピルスナーウルケル(ハラディンカ)は「3フィンガーの泡」というのが決められており、この泡の高さをしっかりと出せることが絶対条件なんです。

もっとも伝統的な継ぎ方であるハラディンカは、泡を先に作りその下にビールを注いでいく日本ではあまり見ない注ぎ方。これを本国チェコでマスターしないことには、研修は終われません。

タップスタープログラムで学んだこと全てが、今の糧になっていると思います。でも、何より度胸がついたというのもこのプログラムの成果かもしれません(笑)

nocco
テキストで表現んできない当時の恐ろしさを聞きたい方は、ぜひお店で野々村さんに(笑)

無事、タップスタープログラムを修了し、佐藤さんを含め現在4名のタップスターが国内にいます。野々村さんにはどのように映っていますか?

野々村さん

タップスターとして活動し早2年(2021年現在)。

2年経って改めて見てみると、4人のパーソナリティが全員違うのが面白いし、それがとても重要なポイントだなと思っています。

「タップスター」という共通の立場にいますが、各自の在籍しているお店はもちろん違いますし、そのお店での役割も違う。個々のキャラクターも違うし、みんな個性がありますよね・・・!

でも、今も今までも4人それぞれが一生懸命やっていることは、手法や手段は違えどちゃんと同じ方向に向かっていると感じています。

だからこそ、日本の4人のタップスター全員で「ピルスナーウルケル・ジャパンの黎明期を支えた!」と言えるようにしたいと思っています!

私も「独立しないの?」と聞かれることもありますが、私は企業に勤めているからこその「多くのお客様に提供できる」という強みもあると思うんですよ。独立願望がないわけではないですが、今はその強みを生かして活動していきたいと思っています!

第1人者、佐藤さんの存在について。

Japanese Tapster

左:佐藤さん 右:野々村さん

nocco
日本人初のタップスターとなった佐藤さんは、野々村さんにとってどんな存在ですか?
野々村さん
まず言えるのは、佐藤さんがいなければ私はタップスターになろうとは思っていなかったということ。きっかけを作ってくれた人と言えます。

そして、同じ「タップスター」として肩を並べさせてもらっていますが、それ自体が光栄なこと。私なんてまだまだ・・・。

佐藤さんは、目標であり、憧れでもあります。いまでも勉強させてもらっている良き先輩でもあります。ビールのことはもちろん、それ以外でもよく相談することがあります。

そして、良き仲間でもあります。

日本は、同業他社の交友文化は本当に少ないと思います。(飲食業は特に)

ピルスナーウルケル、そして佐藤さんとの出会いがビールコミュニティや仲間の輪を広げてくれていると、ものすごく実感しています。

それは、新鮮で大切に感じるかもしれませんね!

これからの”Tapster NONO”としての意気込みを教えてください!

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(以下、野々村さんのコメントです。)

もっともっとタップスターを増やしたいし、どこでも美味しい樽生を飲めるようにしたいし、ウルケル缶も瓶も色々場所で目にするようになってほしいと思っています。

ピルスナーウルケルは、これからどんどん伸びていくブランドです!

2020年は、新型コロナウイルスの兼ね合いもあり多くのことができなかった年になりました。2021年も希望に満ちているとは正直言い難いです。

とはいえ、今だからこそできることを模索して動いていかなくてはなりません。

そして「ピルスナーウルケルの美味しさ」や「ピルスナーウルケルを取り巻く楽しさ」というものを、より多くの人と共有していくのがタップスターとしての使命だと考えています。

ピルスナーウルケルはファンに支えられているブランドですので、ファンの方々を巻き込んで一緒になって輪を広げていきたいと思っています!

そして、共感していく人たちをもっともっと増やしていきたいです!

最後にウルケルファミリーへ。

tapster NONO_08

将来的には「ピルスナーウルケルフェスト」みたいなこともできたら楽しいですよね!

ピルスナーウルケルを飲んだ瞬間に、みんなウルケルファミリーです!一緒に盛り上げて、ピルスナーウルケルの大きな輪を作って楽しんでいきましょう!

by KOTARO NONO

Special Thanks!! → NONO

お時間いただきありがとうございました!

緊急事態宣言が解除され、また気兼ねなくビールが飲める日が来たら Na zdraví しましょう!

協力:KOTARO NONO/野々村光太郎

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